採用を希望する皆さんへ(Top Message)

理事長 笹島 誉行
統計センターを志望される皆さんへ
統計センターは、平成15年(2003年)に発足した独立行政法人で、総務省統計局などとともに、政府の統計組織の中核をなす機関の一つとして、公的統計の作成・提供に関する業務を担っています。
統計組織として遡れば150年の歴史がありますが、コンピュータなどない昔から、膨大な情報をどう処理して利用し易い統計を作っていくかは大きな課題でした。その中で蓄積されてきた様々な技術やノウハウは、現在の統計センターの基礎を作っているということができます。(歴史に関心のある方はこちらへ)
現代社会は、多様なデータが社会に溢れ、その解析技術も高度化していて、「データは21世紀の石油」などといわれています。しかし石油も、埋蔵場所探索、掘削、精製、輸送、石油化学製品製造、流通などの様々な段階を経て社会に役立っているわけで、データも単に集められただけでは真っ黒な原油のようなものです。そこから使える統計を作り社会に流通させるところが統計センターの役割であり、腕の見せどころということができます。
統計の世界も技術革新が進んでおり、オンライン調査の拡大、デジタル技術を活用した集計やデータ提供の高度化、手書き文字認識や分類における人工知能(AI)の活用など、統計の作成・提供のあらゆる段階で最先端の取組を行っています。また、統計センターが運営している政府全体の統計データベースは、社会の情報インフラとして重要な役割を果たしており、統計データの利活用について研究機関や教育の現場との連携も進めています。
その意味では、データサイエンスやICTに関する専門性を活かしたいという人にとっては、統計センターはチャレンジングかつ魅力ある活躍の場となるでしょう。一方、統計センターにおける人材育成の考えは、バックグラウンドにかかわらずプロ集団を育てていこうというのが基本であり、政府の機関で最先端の「ものづくり」的な面白さを感じてみたいといった動機でも是非門をたたいてほしいと思います。
同時に、統計センターは、公務員型の行政執行法人として統計行政の一翼を担っている組織でもあります。同じ建物にある総務省統計局とは一体的に仕事をしており、人事交流も盛んです。また、各府省とは、技術支援や政府統計の基盤となるシステム運用の観点からのつながりがあり、出向することもあります。一方、法人としては独立した経営体であり、行政機関とは異なるマネジメントが求められるところもあります。
統計センターに関心を持った方の中には、技術的な面より行政的あるいはマネジメント的な世界に関心のある方もいると思います。組織が大きく行政と接点が多い統計センターは、そのような点から見てもやりがいのある職場となると思います。
統計センターに集められたデータには、生きた社会のあらゆるものが詰まっています。政府の調査だからこそ集まってくる貴重な情報であり、国民の皆さんの協力の結果でもあります。その「素材」の価値を知り、それを「統計」として社会に提供する仕事は、オーナーシェフに似たところがあります。「統計」というと堅苦しい感じがするかもしれせんが、客に喜ばれる料理を提供しようと腕を磨き、レストランのサービスの向上に努力する姿は、統計センターの日々の仕事に重なってくるものがあります。
700名のセンターの職員は、様々な得意分野を持つ専門集団ですが、特定の資格や技能を最初から求めるものではありません。理系文系問わず、「新しいことにチャレンジしてみよう」という人、「世の中に何か役に立つことをしてみよう」という人など、多くの方に応募していただきたいと思います。
新しい統計センターの歴史を私たちと一緒に創ってみませんか。